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Hanako Miyamoto
もしもパパが死んだら、
もっとパパを愛せるかもしれない。
父への感情は、複雑すぎて表現が難しい。
素直に尊敬できる存在だったら
いいのだが、そうもいかない。
素直に嫌いなわけではない。
単純に好きなわけでもない。
幼少期、父との交流につまづいた。
それが取り除けない。
もはや、無理な気さえしてくる。
さんざん彼への
微妙な気持ちに向き合い
作品に再構築することで、
感情の転化を試みてきたのに。
変化は難しい。
やはり、無理な気がしてきてる。
だけど、もしこの状態で
彼が亡くなってしまったらと想像すると
とても怖い。
取り残されて、つまづいたままの心は
どうなるのだろう。
もしもパパが死んだら、
もっとパパを愛せるかもしれない。
そうあって欲しいと願って
想いを棺桶に。
終わりから、始まるように。
《もしもパパが死んだら、もっとパパを愛せるかもしれない。》
2014年 インスタレーション
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